ライカ 電子ビューファインダーEVF2とライカMタイプ240情報

ライカ 電子ビューファインダー EVF2

ライカ M type 240には、EVF2 電子ビューファインダーを装着することができる。 EVF2は、LEICA M type 240利用者には必ず購入した方が良いアクセサリーである。なぜならば、EVF2とM type 240を使うことにより次のようなメリットがあるからである。


EVF2 電子ビューファインダーを装着したLeica M type 240

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ライカ EVF2の見え方


EVF2 電子ビューファインダーを装着したLeica M type 240とジッツォ三脚

EVF2 電子ビューファインダーの見え方は、背面の液晶画面を見ながら撮影するよりもはるかに見えやすい。ファインダー内の表示は、レンズを通してCMOS撮像素子に写る画像のみが見える。ライカM240の通常のファインダー(距離計ファインダー)内には、ブライトフレームと、赤いLEDでシャッタースピードが表示される、また露出補正を行う際の補正値が同じく赤い液晶文字で表示されるが、EVF2電子ビューファインダーにはブライトフレームも表示されず、撮影時に写る画面そのものが表示される。また、EVF2電子ビューファインダー内には、シャッタースピードや露出補正値も表示されない。絞り優先で撮影する際のシャッタースピードや、露出補正を行う際の露出補正値は、LEICA M 240の通常のファインダーを覗いて行う必要がある。

電子ビューファインダー内に見える画像は、CMOSを通じてM240が処理した画像が表示されるため、目の前のリアルの映像と比べると、若干の時差がある。高速に動くものを撮影する際は、気になるかも知れないが、そもそも、ライカMタイプ240は、高速に動くものを高速連写するカメラでなく、一枚一枚を丁寧に撮影するか、または、絞り値を深くしてパンフォーカス撮影するものなので、見える映像の時差は撮影にはそれほど影響が無い。

EVF2電子ビューファインダー内に表示される画像は、ライカMで処理された映像であり、また、ISO値を撮影時自動設定にしておくと、暗い場面での映像も人間が実像を見るよりも、明るく表示されるので、暗い場所での撮影にはかなりの効果を発揮する。

電子ビューファインダー EVF2のメリット 圧倒的に正確にピント合わせを行える

EVF2を付ける前のLeica M type 240は、ファインダーの距離計を用いるか、または背面の液晶画面のライブビューでピント合わせを行う。ファインダーを用いてもかなり正確なピント合わせが可能であるが、屋外の明るい場所では背面液晶が少々見えづらくノクティルックス M f0.95/50mm ASPHなどの明るいレンズでは、ピント合致範囲が非常に狭く、うまく撮影できたつもりでも微妙にピントがずれてしまうことがある。

高解像度電子ビューファインダーEVFを使うと、一眼レフを使うかのように、EVF2ファインダーを覗きながら明るい場所でもピント合わせが容易になる。また、ビューファインダーの中央部分を5倍、10倍に拡大表示することができるので、明るいレンズでも正確なピント合わせを行うことができるのである。

背面液晶画面でライブビュー表示しながらピント合わせを行う場合は、手に持ったライカMタイプ240を目の前から少し話して液晶画面を見ることになるが、これが格好悪いw。また、筆者のpように少し老眼が入ったおじさんカメラマンにとってはさらに大きく手を伸ばさないと画面が良く見えない。EVF2には視度調整機能もついているため、ぼやけることなく、正確にピント合わせを行えるのだ。メガネをかけたままでも、問題なく、EVF2を利用することができる。

EVF2の全面には、「LEICA」という文字が大きく見えるがこれを格好良いとみるか、恥ずかしいとみるかは人それぞれである。筆者は、LEICAというロゴをカッコイイと感じている。


EVF2を装着した ライカ Mタイプ240を後方から見る。EVF2ファインダーとカメラのファインダーが存在する。

EVF2の背面に付いているボタンを押すと、EVF2のON/OFFを行うことができる。カメラスイッチを押して、EVF2の背面ボタンを押すと、EVF2のファインダーの向こうに、カメラに写ったリアルの画像を見る事ができるようになる。

EVF2はとても便利なアクセサリーであるが、EVF2のファインダーで出来ないことがある。EVF2は、撮影素子CMOSに写った生の画像を見ることと、画面の中央部分を5倍、10倍に拡大することができるが、露出情報や、露出補正情報はEVF2のファインダーで見ることができない。露出補正情報などの情報は、カメラ本体に付いている通常のファインダーで見ることができる。

EVF2のメリット ローアングル撮影時に便利

EVF2は、90度上に傾けて、上からカメラを覗く形で写真撮影を行うことができる。これは、背面液晶画面や、ライカMタイプ240本体のファインダーでは行えないことである。地上付近のローアングルから前方を撮影する際も、EVF2があれば、上からファインダーを見ながらローアングル撮影できるのである。


EVF2を90度上へ傾ける、カメラはLeica M type 240。視度調整機能も付いている。

EVF2に付属のケース

EVF2には、携帯するためのケースと接点カバーが付属している。EVF2を付けるとライカMタイプ240+EVF2でかなり背が高くなるため小型のカメラバッグに入りづらくなることもあり、また、EVF2を付属させたままカメラバッグに入れて置くと、何らかの拍子にEVF2に衝撃がかかり破損したり傷付いたりする心配がある場合は、この付属のケースに入れて携帯するのが便利だろう。EVF2の価格や、約5万円もするため、これは、コンパクトデジカメが購入できてしまう程高価とも言えるため大切に取り扱おう。


EVF2には携帯するために便利なケースが付属する。接点部分を保護するカバーも付いている。

EVF2 電子ビューファインダーの不便な所 デメリット

電子ビューファインダー EVF2を使い続けているが、気付いたデメリットをあげる。

△カメラにEVF2を付けたままカメラバッグから取り出す際に引っかかることがある

EVF2液晶ビューファインダーをライカM240に装着したままカメラバッグに(レンズを下向きに)入れると、ライカMをバッグ取りだそうとする際にEVF2がローアングル方向に持ち上がるように引っかかってしまうので。ライカM240をバッグから出し入れする際ほぼ必ず引っかかってしまいそうになるのが最初不便に思ったが、慣れればファインダーが引っかからないように取り出せるので特に問題は無い。その不便さ以上に、ファインダーを上に向けてローアングル撮影できるメリットは大きい。

◎シャッタースピード、ISO感度、露出補正情報がEVFファインダー内に表示される

EVF2電子ビューファインダー内の上部シャッタースピード、ISO感度、露出補正値が表示される。距離計連動ファインダー内にはシャッタースピードのみ、または、露出補正ボタンを押すと露出補正値のみが表示されるが、EVF2ファインダー内には必要な情報が全て表示されるので便利だ。

△撮影直後に背面液晶でデータ確認するのが少々不便

EVF2を使って撮影しながら、撮影した画像を確認するには、EVF2の背面のボタンを押して、カメラ本体の背面液晶との表示切り替えを行うのが少々不便に感じた。慣れれば問題無いだろう。

△ブラックアウトすることがある

EVF2を使って撮影中、何度か、EVF2がブラックアウトしたまま、ボタンを押しても電子ビューファインダー内に映像が表示されなくなったことがあった。原因は不明で、もしかしたら使い方の問題かも知れない、その際は、液晶ビューファインダーを一度外して付け直したら正常に戻った。

△カメラへ差し込むだけ、ロックできない

EVF2電子ビューファインダーは、ライカMtype240本体に差し込むだけで、ロック機能が存在しない。付けっぱなしにして、首から提げているともしかしたら知らない間にEVF2が外れて落としてしまっても気付かないかも知れない。またEVF2の端子が最後までライカMにぴったりと刺さっていないように見えるが、これは仕様かも知れない。ライカX2と共通で使うタイプの電子ビューファインダーのため、先に発売されたLEICA X2に合わせて設計されているのかも知れない。

△タイムラグがある

光学ファインダーと比べて、EVF2に表示されるまでに若干のタイムラグが発生するのが気になる所。静止した物体を撮影するには全く問題ない。なにより、距離計ファインダーと比べて正確なピント合わせを行えるメリットが大きい。

△拡大表示は中央部分のみ

EVF2を利用すると、拡大部分を拡大して正確なピント合わせを行うのに役立つが、中央部分のみしか拡大できないので、画面の中央からはずれた箇所の正確なピント合わせを行うにはカメラを上下左右に振らなければならない。三脚に固定して正確なピント合わせを行う際には不便。広角系の明るいレンズで中央以外の箇所のピント合わせを行うと、カメラを上下左右に動かすだけでコサイン誤差が発生することがある。そういうものだと、馴れれば問題無い。

×価格が高い

EVF2の最大のマイナス点は、価格が高いこと。EVF2本体で約5万円するので、コンパクトデジカメが購入できる程高価なのは残念である。しかし、ライカM本体が80万円以上するものなので、ライカ本体に比べれば5万円なんて安いもの。なによりも、その便利さは5万円以上の価値がある。ライカMタイプ240を使っている方は、必ず購入すべきアクセサリーと言える。

EVF2 電子ビューファインダーの在庫情報

電子ビューファインダー EVF2の在庫確認、及び購入は次のリンクからどうぞ。

関連リンク⇒ 楽天でEVF2を在庫確認、購入
関連リンク⇒ アマゾンでEVF2在庫を調べる

ライカ M240の外付けビューファインダー

ライカM240で、距離に連動しない広角や望遠系のレンズを利用する際には電子ビューファインダーEVF2が便利であるが、昔ながらの光学ビューファインダーで撮影スタイルを楽しみたい方は、外付けの光学ビューファインダーを利用することもできる。

ライカ 外付けファインダー M 21mm

ライカ純正の21mm外付けファインダー、広角21mmのレンズに対応する。ブラック版とシルバークローム版があり、ライカM240のブラック/シルバーに合わせて選択できる。ライカらしい、真鍮削り出しの金属製であり、その分価格も高額である。
税別価格:90,000円。

ライカ ユニバーサルワイドアングルファインダー

Tri-Elmar-M 16-18-21mm f/4 ASPH.用の外付け光学ビューファインダー。 税別価格:113,800円。

フォクトレンダー Voigtlander 21/25mm View Finder [21/25mm ビューファインダー]

21mmと25mm相当の視野枠が付いた光学ビュー・ファインダー、税別価格:19500円。実売価格は14000円程度。ライカ純正の21mmファインダーと比べると価格は約1/5。

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ライカ カメラ 公式サイト
ライカ 現行レンズリスト (公式サイト)